ORDER GRIP様のオーダーメイドバレル作成のモニターに選んで頂くことが出来、打ち合わせ前のやり取りから完成までの備忘録として、こちらに記載していこうと思います。
ダーツをしていたら一度は思うであろう「ここをこうしたい!」を詰め込んだバレルを創りたいといった思いを形にしてくれる、オーダーメイドバレル作成メーカー様…
- オーダーメイドでバレルを作ってみたい
- オリジナルバレルの構想はあるけれど、どうやって頼んだら良いのか
- どんな流れでバレルが出来るのか
そんな疑問を持つ方々への一つの解答になれば幸いです。
このページの中身
ORDER GRIPとは?
新しくタングステンバレルをオーダーメイドで制作する事業を始められる(予定)事業者様です。
新規事業の立ち上げですね!
開業をしたら、HPからバレルの制作依頼が出来るようになります。
事業が軌道に乗った後は
PERFECTやJAPANのスポンサー
ダーツインフルエンサーとのコラボ
主催or共催でのトーナメントの開催
等々と、真面目にダーツ界を盛り上げたいと思っている方です。
また、事業立ち上げの前からオリジナルのカードやピックピンであったりとグッズを作成したり、マーケティングや広報など事業をどう広げていくかについても余念なく調べて行動をされています。
バレル作の流れとしては
- 図面作成(CG)
- 試作図面作成(2D図面)
- 試作品作成(アルミ、グリップ感確認の為)
- 図面修正
- 製品作成(タングステン)
といった流れになるそうです。
今回私が当選したモニター作成では、3と4の試作品作成は無く、発注から納品までの流れと、チェックポイントを確認する目的の、オーダーメイドバレル作成体験といった形ですね。
創って頂けるだけで何の文句もありません(*´ω`*)
モニター当選
4月6日にこんなtweetと共にアカウントが立ち上がりました。
最初は1名の募集でしたが、反響の大きさから、モニターを3名に増員して下さり、お陰様で私も作成して頂ける運びとなりました。
5月1日の当選発表のtweetと共にDMが送られて来ました。
夢と現実の狭間をウロウロしていた私を叩き起す2つの通知、まさに青天の霹靂でした。
打ち合わせまでにやる事と使うツール
打ち合わせはZoomかLINEとの事でしたので、取り急ぎ、LINEのQRコードを送らせて頂いて…寝ましたw
夜がしっかり明けてからLINEにてやりとりをさせて頂き、まずは打ち合わせの日程調整
私の都合の良い日を3日ほど提示し、その中から時間を決めてお打ち合わせの日取りを決めるという決め方でした。
私は5月5日20時からZoomでのお打ち合わせをお願いしました。
そして、PDFファイルで《オーダーフォーム》を頂けるので、当日までに記載して置いて欲しいとの事
私は、こんな感じで作りました。
打ち合わせ当日までに…との事ですが、早めに作成をして、前もって送る事が出来れば、打ち合わせまでに生じた疑問点等も事前に擦り合わせが出来ます
※私は、フォームを貰ったその日に作成してファイルを送付しましたが、そんな速度で返信した人は他に居なかったようです( ̄▽ ̄;)
打ち合わせ当日
危うく、お約束の時間に遅れるところだったのは内緒のお話…
それまでやり取りをしていたLINEにZoomのURLが送られて来ます
そこにアクセスをしてORDER GRIP様の画面共有をした状態でお打ち合わせが始まりました。
最初に、お互いのマイクが通じているかと、画面の共有ができているかの確認をし
前もって送らせていただいていたオーダーフォームを映しながら、細部の太さや長さ、使うカットの種類を煮詰めていきました。
私のバレルは、全体で最大5種類のカットを使う事になりました。
前から順番に
Phantomカット
Microカット
Sherrockカット
(Octagonalカット)←検討中
Sherrockカット
Hexカット
と、なる予定です。
Microカット以外聞いたことも無いようなカットですねw
カットのサンプル画像を見させて頂くと(社外秘の為写真掲載不可)、細かい違いにより名前もそれぞれ違っているようです。
通常のカットと特殊なカットを合わせると60種類以上の中から自身に合ったカットを選ぶ事が出来ます。
※通常カットの中に、普通なら特殊カット(別料金)だろう…といったカットもいくつかありました。
他のオーダーメイドバレルメーカーさんで、ここまで豊富なカットがあるのでしょうか?
良いものを創りあげたいという、熱意と拘りの強さを感じました。
バレルへの刻印も文字だけで無く、自身で作ったオリジナルの画像を変換し入れることが出来るとの事です。(要相談)
一層愛着を持つことができるバレルに仕上がりそうですね!
バレルの重量についても、±0.005g以下の誤差で作成が可能との事でした。
私のバレルで言うと20.005g~19.995gの間で作られるって事ですね。
うん、そんな差わかりません( ̄▽ ̄;)
上記のオーダーフォームに記載した内容についても、一行ずつ擦り合わせを丁寧に行っていき、自分の勘違いもちゃんと訂正して頂けました
(0.1~0.2mmの段差の所を1~2mmと記載していましたw)
ここまでで、約1時間半程でしたが、途中雑談も交えながらだった為、本来ならもう少し早く終わっていたかもしれません。
本日の打ち合わせについては、こんな感じでした。
5/28CAD画像完成
バレルの元になる、CAD画像が完成しました。
ここから、バレルを作成する業者様に発注をかけるとの事…
出来上がりは約3ヶ月後、楽しみに待つとしましょう!
9/17ついにバレルが届きました。
5月初頭に企画が動き出して打ち合わせをして、CADデータが出来たのが5月末、そこから発注をかけ、手元に届くのに合計で約四ヶ月半かかるようですね。
8月半ばに、一月ほど遅れるとの連絡がLINEであったので、トラブルさえなければ三ヶ月半で完成品が届くと思われます。
ちなみに、Twitterには書いていませんでしたが、めちゃくちゃ厳重包装でしたw
箱は格好いいですね!
さぁ、肝心の出来栄えは?
グリップした時に、はっきりとグリップポイントがここであるとわかる、他のバレルでは殆ど類を見ない私にしかメリットの無いギミックはばっちり機能してくれていました。
さぁ、フィーリングは置いておいて、スペックを照らし合わせていきましょう。
見出しにオーダーフォームに記載した内容。
本文には、実際に届いたものを載せて行きます。
全長:48.0mm
いいね!
重量:20.0g
いいね!
写真を撮る時に間違えて、1g単位で撮影していましたが、後ほど0.1g単位で表示できるモードでも量り直しても、ぴったり20gでした。
最大径:7.4mm
こっちか!(刻印されている部分)
…いや、そうじゃない…0.4mmどこ行った…0.4mm?…あ!
こっちか!(0.2mm高くした部分)
そうか、0.2mm高くしたら直径に直すと0.4mm変わって来ますよね。
実は持った瞬間、何か細いぞ?って思ったんですが、そうか…最大径をそう捉えられるとは…いや、確かに最大径なんですけど違うそうじゃないw
重心:リア
…センター…?
あれ…私、オーダーフォームにリアって書いていたんだが…
セッティングをして、なんとかリアには出来ました。
ちなみに、先端から
CONDOR TIP ULTIMATE(コンドルチップ アルティメット)
L-style(エルスタイル) L-SHaft Carbon(エルシャフト カーボン) ロック ストレート <295>
L-style(エルスタイル) L-Flight PRO KAMI(エルフライトプロ カミ) シェイプ
L-style(エルスタイル) プレミアム シャンパンリング
が、現在(2022年秋)のセッティングです。
普段使っているゴンザレス3では、シャフトが330の長さを使っていますが、その他は同じです。
バランスの確認の為に使っている物は、こちら
TARGET(ターゲット) CENTRE OF GRAVITY TOOL(センターオブグラビティツール)
今回の為に購入しましたが、面白そうなので、色々と検証してまた別の記事にしようかと思います。
総評
最後の方で悪そうな話が立て続いてしまいましたが、ぶっちゃけて言うと、そこまで悪いとは思っていません。
理由としては、モニターで作成したプランは、一発勝負のライトプランである事が一番の理由です。
かなり打ち合わせをしたつもりではありましたが、アレ?と思って聞いてみた所がやはり意思疎通のズレがあったりと、いきなり完璧な物を創るのは難しいように思います。
気になる所を思いつく限り潰して行っても、出来上がった物には想像とのズレがありました。
プロモデルと言われるバレル達も、一発で作成が決まる事は無く、そのモデルになったプロの方々が、プロトタイプを数か月は試投を行い、その上で修正を行い出来上がったプロトタイプを試投を…と長い時間をかけて作成していくと最近耳にしました。
それを考えると値は張りますが、レギュラープランかその上のプレミアムプランで作られた方が満足のいく物に近づける事は出来るはずです。
一度作ってしまえば、カットが削れて再度購入したくなった際にはリピートプランで作成する事が出来る為、最初にガッツリ完璧なものを創ってしまった方が、同じバレルを長く使う方には、最終的にはお得になると思います。
また、事業を立ち上げたばかりで、どういった問題が残っているのか?を確認する為のモニターです。
今回のバレル作成で、ORDERGRIP様は、特殊なカットがある際の重点を置くべきポイントと、重心の位置の調整をミスする事は無くなったはずです。
0.1mmの違いでも、かなりのグリップ感やアウトラインに違いが出るのがわかっただけでも、モニターの役目は果たせたのでは無いかと思います。
※実は参考に私がそれまで使っていたゴンザレス3を1セットプレゼントしているので、グリップ感の違いは感じられているはずです。
CADデータをCustom Made Darts™様に送って作成しているそうなので、データの時点で気づく事が出来れば、品質は折り紙付きの物が出来上がります。
参考までに
2007年からオリジナルのバレルを作成されているお店です。
英語でのやり取りに加え、CADデータを自分で作成して送る事が必須条件となっています。
作成したバレルは、暫くすると、Twitterに載ります。
私のバレルも例に漏れずに掲載されていました。↓
ちなみに…
カットの写真をブログに載せてはいけないと言われていて、その理由が社外秘だからと伺っていたのですが「社外秘では無く社外品だからやないかーい」って突っ込みを全力で入れたのは、上記のCustom Made Darts™様で作っているというツイートを見て発注先を知った瞬間でした。
そこは、最初に話しておいて欲しかったですねw
Custom Made Darts™様のHPには全カットがちゃんと載っていますので、そちらを確認された後で打ち合わせに入るとスムーズだと思います。
※上記リンクから、「BARREL BUILDER」をクリックすればすぐに確認できます。
終わりに
ORDERGRIP様、この度は大変貴重な体験をさせて頂き、本当にありがとうございました。
これから、オリジナルバレルを作成したい。フルオーダーでバレルを作りたいと言う方の参考になれば、嬉しい限りです。